「新卒で就職に失敗したら人生終わった」なんて思ってる人いるのではないでしょうか?
これは日本の高度経済成長期に作られた「終身雇用」という古い就職観にいまだに毒されてるため生まれてしまう考え方です。
人生100年といわれる時代において、新卒で就職した会社が失敗だったからといって人生終わるなんてことはありません。
新卒での就職先なんて社会人経験の第一歩に過ぎず、そこでうまくいかなければ転職して次の道を切り開けばいいだけです。
「就職してうまくいかなければ転職すればいい」なんて安易な発想と思われるかもしれませんが、事実すでにそういう時代に変わっているのです。
この記事を読めば分かること
・新卒で就職に失敗しても人生終わらない理由
・転職で新たな人生を切り開くことができる根拠
そういう私自身も新卒入社した会社でブラックな上司に悩まされ「人生終わった」と思ってた人間ですが、入社6年目に転職して人生逆転することができました。そんな私の経験も踏まえて解説します。
人生終わったと思ってしまう理由
新卒就職に失敗したくらいで人生終わったと思ってしまうのは、いまだに就職がゴールと思っている方が多いからです。
大手の会社に就職できれば人生勝ち組、あとは定年まで働き続ければ安定した収入が保証される、といまだに思っている方が多いのです。
しかし、そんな時代はもう終わっています。
現にトヨタ自動車の豊田章男社長が19年5月の自工会の会長会見で「終身雇用を守っていくのは難しい局面に入ってきた」という発言をし大きな波紋を呼びました。最近の事例では、社員に優しい会社として知られるホンダも21年に新たに導入した早期退職制度により全社員の5%に相当する2000人の応募が集まったことが大きく報じられています。
もはや終身雇用制度は限界を迎え、思考停止したまま、ただ毎日出社するだけの人は会社で生き残れず、新たな人材へと入れ替わる新陳代謝が活発化していきます。
これは逆に言えば、希望通りの会社に入社できなかったとしても、そこからの行動次第で挽回するチャンスはいくらでもあるということです。
新卒の就職に失敗しても転職で人生挽回すればよい
失敗と思う理由は人それぞれですが、本当にその就職が自分にとって失敗であるなら転職して人生を挽回すればよいだけです。
日本人は「一度仕えた主人に人生を捧げるのが美徳」というDNAが根底にあるため、いまの会社に不満があっても、転職することに対して「ためらい」を感じてしまいがちです。
しかし会社と従業員はあくまで雇用契約に基づく関係です。自分が捧げる「労働力」と会社から得られる「対価」が釣り合っていないと感じるのであれば、別の会社を探すのが自然な考え方です。
転職をすすめる理由
私自身も「人生終わった」と思っていた状況から、転職で人生逆転を経験した人間です。
転職活動することはエネルギーが必要だし、転職すると環境が変わってしまうことへの不安な気持ちもよく分かります。
しかし、実際に転職をするかどうかは後で判断をすればよく、まずは転職活動をやってみるべきです。
なぜなら転職活動は「リスク無しで人生逆転の道を探すことができる」からです。
志望上位だった会社にもう一度チャレンジできる
就職活動において志望上位の会社から内定をもらえる方は極わずかです。志望上位の会社の選考にはどんどん落ちていき、なかなか内定をもらえない状況に焦りを感じ、希望条件を下げながら何とか内定をもらえた会社に妥協して入社した、という方は多くいます。
しかし転職する場合は、新卒採用時に落ちてしまった志望上位の会社にもう一度チャレンジすることができるのです。
私自身がこのパターンで、学生時には書類選考の段階で落ちてしまった会社にもう一度チャレンジして転職することができました。
採用選考には運や巡り合わせというのもあります。いまの会社で腐らずに自分を磨く努力をして、もう一度志望の会社にチャレンジすれば採用を勝ち取ることもできるのです。
自分に適した会社かどうかは働いてみないと分からない
就職活動のときに企業について知ることのできる情報なんて非常に限られています。企業説明会・WEB情報・その企業の商品イメージ・面接時の応答、など限られた情報から「この会社で働くとどうなるか」をイメージするしかありません。
しかし本当に自分に適した会社なのかどうかは実際に入社して働いてみないと分かりません。「入ってみたら外から見てたイメージと違った」ということは多かれ少なかれ必ずあります。これは例え第一志望の会社に入社したとしても同じです。
実際に私の会社でも、中途採用で入社した社員が「自分の期待してたキャリアプランに合わない」と言って辞めてしまうことも時々あります。社会人経験のある方でも「入社してみたらイメージと違った」ということが起きてしまうくらいなので、社会人経験の無い学生がイメージすることなど非常に難しいのです。
「自分に合わないから会社を辞めたいなんて甘えだ!」「そんなんじゃどこの会社に行っても通用しない!」なんていう人がいますが、全く的外れな考えです。多くの人は、合わないけど我慢して盲目的に働いてるだけ、もしくは初めは合わないと思っても面白さややりがいを見つけられただけです。
どうしても合わないと思う会社で働き続けることは、苦痛でしかありませんし、最悪の場合は心身を壊す危険性もありますので、転職の道を考えた方がよいです。
社会人経験を積むとやりたいことが見えてくる
経営の神様と称されるドラッカーは「最初のキャリアはくじ引き」と例えています。本当に自分に適してる仕事に就くには時間がかかるという意味です。
実際のところ学生時代の経験や知識の範囲では、仕事ってどんなことをするのか想像するのは難しいです。
入社してから営業・経理・物流・人事・研究開発など様々な職種について具体的にどんなことをしてるのかを初めて知るのが普通です。また取引先や友人の仕事の話を聞いて、自分の会社以外でどんな仕事があるのかを徐々に知るようになります。
こうして社会人経験を積んで世の中にどんな仕事があるのかを詳しく知るようになると「自分が本当にやりたい仕事はこれだ」というのが見えてくる場合もあります。
社会をよく分かっていない学生時代にやりたいと思った仕事よりも、社会人経験を積んでからやりたいと思った仕事の方が本当にあなたに適している可能性が高いと言えます。
じっくりと会社選びができる
学生の場合は限られた短い時間で就職先を見つけなければならず、例え希望通りの会社が無くても内定をもらえた会社の中から就職先を選ばなければなりません。どこの会社からも内定がもらえず、手当たり次第にエントリーシートを送って、最終的に全く興味のない会社から内定をもらって仕方なく入社したという方も多いと思います。
ところがいま仕事があって収入も確保されてる状態で転職先を探すのであれば、焦って次の会社を決める必要はなく、納得のいく会社が見つかるまでじっくりと探すことができます。
また一度社会に揉まれて世の中のことが多少分かった上で、じっくりと自分を見つめ直し、自分が本当にやりたいことを見つけ、それが実現できる会社を見つけることができれば、時間に迫られて入社を決めたいまの会社よりも自分に合った会社である可能性は高いでしょう。
もし自分が働きたいと思う会社が見つからない、あるいはエントリーしたけど採用されなかった、という場合はいまの会社に残り続ければよいだけです。
転職活動はやってみるべき
ここまでお話しした通り、最初のキャリアなんて失敗したと思っても当たり前の話であり、最初からあなたにとってベストの会社に巡り会うなんてことは実際はなかなかないのです。
あなたが本当にやりたい仕事を掴むためには、まず転職活動をしてみるのをおすすめします。
そこでいい会社が見つかればそちらを選ぶ、見つからなければいまの会社を続けるという「いいとこ取り」ができるので、いまの就職が失敗したと思うのであれば転職活動をやらない手はないでしょう。
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