「同期が先に出世して悔しい」
「あの家族は毎年海外旅行に行ってて羨ましい」
など、他人と自分を比較して落ち込んでしまう方は多いです。
でも他人と比較して落ち込むって、わざわざ自分から人生を不幸にしてます。
自分の心の持ち方次第で人生は幸せにも不幸にもなります。
どうしても他人と比較してしまう方に、人生を楽にするための心構えをまとめましたので参考にしてみてください。
他人と比較すると不幸のスパイラル
多くの人は他人と比較して自分を見てしまいます。
他人と比較することで、社会における自分の立ち位置を認識しようとするためです。しかし他人と比べると「自分はダメだ」と落ち込んでしまったり、「くっそー、あいつなんて失敗してしまえ」とネガティブな感情が生まれることが多いです。
世の中には自分よりも成功する人間はいくらでもいます。
例えば会社の同期で自分より先に課長に昇進する人もいるかもしれません。その後あなたが頑張って課長に昇進したとしても、その同期は部長に昇進するかもしれません。またあなたが部長に昇進してもその同期は役員に、あなたが役員に昇進してもその同期は社長に。。。このように他人と比較しているとキリがなく、一生ネガティブな感情を腹の底に抱えて生きていくことになります。
自分より上の立場の人と比較する心理を「上方比較」と言います。「上方比較」は常に上を見ることで自分を鼓舞して努力するというポジティブな側面もあるのですが、多くの場合は自分を卑下してしまったり、相手を引きずり下ろしたいというネガティブな感情を生んでしまうのです。
幸せのかたちは人それぞれ
人の幸せって何なのかというと「自分自身が幸せと感じている」ことです。
決して「他人と比べて成功すること」や「他人から羨ましがられること」ではありません。
「他人より高い収入を得られる方が幸せだ」と思う方もいるかもしれませんが、高い収入を得ることは幸せを得るための「手段」の一つでしかありません。そして「高い収入がなくても幸せ」になれますし、「高い収入を得ても不幸」になることもあります。これはあなたの価値観次第です。
例えば以下の2つの例を比べて、あなたはどちらが幸せと感じますか?
- 出世して高給をもらえて贅沢な生活。でも毎日遅くまで残業。土日もメール対応しないといけない。有給はほぼ取れない。
- 贅沢な暮らしはできないが生活には困らない。一定程度の残業で土日は完全オフ。毎年20日の有給が取って趣味を楽しむ。
前者を幸せと感じる人は例えば以下のような価値観の人です。
・出世して高いステータスを得ることが幸せ
・プライベートの時間が短くても、その短い時間をリッチに過ごせればよい
・自分はプライベートを犠牲にしても家族が裕福な生活ができればよい
・定年するまではがむしゃらに働いて定年してから優雅な生活ができればよい
後者を幸せと感じる人は例えば以下のような価値観の人です。
・いくらお金を稼いでもそれを使う時間がなければ意味がない
・たくさんお金がなくても、たくさん自由な時間が欲しい
・裕福な生活ができなくても、家族と一緒に過ごす時間を大切にしたい
・若くて体が動くうちに、やりたいことをやりたい
前者と後者のどちらが幸せかは比べられるモノではありません。どちらにしても、その生活が幸せだと思えることが大切です。
どちらを幸せと思うかは、あなたが人生で何を求めるか次第です。
ちなみに、私の昔の上司は役員に昇進してマイホームを建てた途端に離婚して、奥さんとお子さんがその家に住み、本人は賃貸マンションに引っ越しました。それでもその方は仕事をバリバリやって出世もして達成感を感じていたようです。
ただし私は絶対にそんな人生を歩みたくないと思いました。
海外で生活して気づいた幸せとは
私は仕事でアフリカに4年半滞在し、アフリカ14カ国を仕事と旅行で巡りました。アフリカは一人当たりGDPは日本の20分の1とも言われ、日本より遥かに低所得の国々です。
そんな金銭的裕福とはかけ離れた人たちでも笑顔で溢れて生き生きとしてます。
些細なことで大喜びしたり、他愛もないことをぺちゃくちゃ喋り続けて大笑いしたり、家族や友人と過ごす時間を楽しんでいる姿を見て、「豊かで幸せな生活だな」と感じました。
彼ら/彼女らは日本のようなモノであふれた生活、ネオンの光できらびやかな夜の街、旅行の楽しみ、など知りません。でも知らないからこそ、いまの生活に幸せを感じられるのだと思います。何でも手に入る生活を一度知ってしまうと、「世の中不平等だ!」「こんな不自由な生活はイヤだ!」とネガティブな感情が湧いてしまい、下手すると犯罪を犯してでもお金を手に入れようとするかもしれません。
私は正直、「自分もこの国で産まれたらもっと幸せだったんじゃないか」と感じました。でもこんな感情も彼ら/彼女らの生活と自分の生活を「比較」することによって生まれるものです。
他人と自分を比較しても無い物ねだりの気持ちが湧くだけですので、いまの自分の生活をいかに楽しむかが大切なのです。
他人と比較する代わりにやるべきこと
他人と比較すると人生を不幸にしてしまう。ではどうすればよいのかというと以下のように思考を変えることです。
他人と比較せず過去の自分と比較する
他人を羨むのではなく、他人から学ぶ
他人への依存をやめる
他人と比較せず過去の自分と比較する
他人と比べるのではなく、「過去の自分」と比べるようにしましょう。
例えば以下のようなことです。
「トレーニングを始めた3ヶ月前よりも腹筋が割れてるか」
「去年と比べて自分の仕事のスキルが上がってるか」
「3年前と比べて収入が増えてるか」
いまの自分がダメだと不満に思っていても、過去の自分と比べると何か進歩してるのではないでしょうか?過去の自分よりも少しでも進歩していれば「この調子でもっと頑張ろう」というモチベーションにもつながります。
例えば去年と比べて月収が3千円増えていれば、去年よりも毎月1回外食ができる、あるいはボーナスも含めると去年行けなかった旅行に行くこともできます。そう考えると、去年よりもはるかに豊かな生活と言えるのではないでしょうか?この調子で頑張って来年も3千円増えるとすればもっとできることが広がります。
「でも友達は自分より月収が1万円高い・・・」なんてことは考えても無意味なことです。
他人と比べるとどうしても自分よりも良い面を見てしまい落ち込んでしまいますが、過去の自分と比べると成長した部分が見えやすくなります。成長を感じることができれば気持ちが前向きになり、いまの自分に自信を持てるようになります。
他人を羨むのではなく、他人から学ぶ
成功している人を見るとついつい「羨ましい」と思ってしまいがちですが、そうすると「それに比べて自分はダメだ」と落ち込んでしまったり、「あんなやつ失敗すればいいのに」とネガティブな感情になってしまい、自分にとって何の成長にもつながりません。
そんな無意味なことをするよりも、成功している人からは成功の秘訣を学ぶべきです。
例えばあなたの同僚に仕事ができて上司からも評価の高い人がいるとすれば、その人をよく観察して「仕事がうまくできる秘訣が何なのか」を見つける努力をしましょう。「他人がやらない努力」「その人なりの工夫」「他人と違う行動習慣」など何かあるはずです。そこから学び、マネることが自分の成長につながります。
他人への依存をやめる
ひとはついつい「他人からどう評価されてるか」というのを気にしがちです。でも他人からの評価というのは結局は「比較論」です。
「会社の同期と比べて評価されてるか?」
「ひとから羨ましと思われる存在か?」
「バカにされてないか?」
こんなことを考えてるのも時間のムダです。
他人の評価を気にしてると、「自分の望む幸せ」ではなく「世間の人が望む幸せ」を追いかける人生になってしまいます。
他人と比べて優劣を気にする他人志向の考え方を持ってると、人生振り回されてしまいます。
大切なのは自分志向の考え方です。自分がやりたいと思うならやればよいだけのこと。他人にどう思われようが、自分が納得していて満足できればそれでよいのです。
まとめ
ひとの価値観はそれぞれで、ひとの幸せの形もそれぞれです。
自分が幸せと思う人生の姿を求めて努力すればそれでよいのです。
他人と比較して、他人の価値観に振り回されることは本当にくだらないです。
「他人と比べてベター」になるのではなく、「自分のベスト」になるよう努力しましょう。